2回目の四国お遍路は、前回打った十一番札所藤井寺まで戻るところからスタート。
前夜泊まった徳島の郷土料理が楽しめるスマイルホテルのブッフェを満喫して駅に向かう。7:20徳島駅を出発。
鴨島駅で水ペットボトル3本と前回しんどかった藤井寺間近で救われた無糖コーヒーを1本、山越の味方に背負い藤井寺へ。
焼山寺に向かう遍路転がしは本堂のすぐ横から始まる。
焼山寺まで12.3km
歩き始めるとすぐにそこは山の中。
ほどなく急な登り坂がはじまる。
はじまった直後に「最後まで頑張って」と書かれる札に。納得する。息が上がる。
一区切りが見えてきた。
きつかったのが伺えるひらけた景色。
さらに登ると…
最初の休憩処は1.5キロ地点。
スタートなのにラストスパートな疲労をしばし癒す。
鳥のさえずりと金剛杖の鈴の音と荒い呼吸が重なる。
山水が湧く「水大師」を目前に一人の男性がお地蔵様の前にしゃがんでいた。お参りしているのかと思ったら、黙々と素手でお地蔵様のまわりの落ち葉をよけていた。「お掃除ですか?」声を掛けるとしばらくの沈黙の後に「できるところだけ」と。思わずありがとうございますとお礼を言って歩き出した。じわっと目頭が熱くなった。
3キロ地点の長戸庵。
急な坂の先に休憩ポイント発見。
見える景色は絶景。あの山から歩いて来たんだ。
マイナスイオンを浴びながら尾根を進みます。
ますます息も心拍数も上がります。
無理しすぎない辺りで金剛杖に寄りかかり数十秒休憩するとあっという間にエネルギーが充電される。不思議な充電。
今回は片手を自由に使えるよう、背中のリュックに重い荷物。お腹のリュックはすぐ使うものと氣望さん。
6.5キロ中間地点、柳水庵に到着。
30分以上前からグウグウ鳴り始めたお腹のために白ご飯を仕込む。冷え冷えの水ではたしてうまく炊けるだろうか。
山越の唯一といってもいい車道。諦める場合はここでタクシーを呼びます。
車道を脇目に更なる急な山道へ。
焼山寺までの山越は「最後まで残った空海の道」
誰ともすれ違わない山の中をただひたすら登ったり下ったり。この勾配は写真には写らない。
さらにさらに登ります。
登った人だけがわかるこの山を登って登って…飴ちゃん包のゴミを拾いました。せめて出来ることを。
一本杉に鎮座するお大師さまと対面。なんとも言えない歓びはここまで来たから分かる。…とおもう。
一本杉とお大師様のお隣で遅い昼食は白ご飯に田舎から送られてきた梅干し。最高に美味。癒されます。
ありがとうございます。
氣望さんも休憩。
そして下ってまたまた次の山を登ります。
登る…というかロープを頼りに這いつくばる。この登りを経験したら朝からの山道がピクニックに思えてきた。
「泣いてもわめいても進むしかない。歩くしかない」最高のエール。道が一つしかなければ悩む苦労はない。どんなにゆっくりでもただ進むだけ。
最後の難関の区切りが見えてきた。焼山寺まであと1km弱。
山道が終わりお寺の敷地に入ります。
ここから約450mの参道。
本堂をのぞみます。
これまで一度も突くことがなかった鐘。今回ばかりは躊躇なくつきにいけました。
標高700mから宿まで4キロあまりを一気にくだります。足の裏も腿の付け根も壊れそう。早く氣望さんに癒されたい。
本日の歩行距離22.5km。それよりも登った「階数」159階は流石にすごいと感じた。
農園ゲストハウスもりあんloft
お部屋がホッとしすぎて住みたくなる。
口コミなどでもたくさん紹介されているお宿のママ光代さんの心からのお接待。優しくて美味しいお料理もさることながら、おしゃべりは人生の宝物になった。
あたたたたの足裏やふくらはぎと太ももをメインに、くたびれ果てた腎臓を癒して腰の痛みをやわらげます。
四国八十八カ所最大難所である焼山寺を無事に打てたのは、目に見える大きなサポートと目に見えない大きな力の賜物です。ありがとうございます。心から感謝します。Fukumiya